猫の飼い方

猫と飼い主にとって理想のトイレとは?システムトイレのすゝめ

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猫にとって理想のトイレを追求した結果、それは飼い主にとっても理想的とは限りませんでした。

そこで、猫と一緒に暮らしていく上で「お互いが快適に過ごせるように」を前提に、猫達と一緒に試行錯誤してきました。今は我が家なりの理想のトイレが見えてきました。

これから猫を迎えようと思っている方、猫のトイレ環境に悩んでいる方の参考になれば幸いです。

理想の猫トイレとは?

猫よりも人が好きな保護猫
まずは猫にとってどんなトイレが理想的なのかについてです。猫によって多少好みの違いもありますが、一般的には以下の4つです。

  • トイレの中で回転できる広さ
  • 猫砂は細かくて重いものが好き
  • 猫砂はたくさん
  • いつも清潔

猫にとっての理想のトイレはこんな感じ。自然で生きてた頃に近いカタチが理想的なのが分かります。

細かい猫砂は管理が大変

猫砂が細かい方がいいってことは、つまりシステムトイレより従来のトイレの方が好まれやすいんです。でも、細かい猫砂や従来のトイレは、管理するのが大変です。

  • 砂が散らばり床がザラザラ
  • フローリングの隙間に挟まる
  • オシッコする度に処理
  • 猫砂が重くて扱いや保管が大変
  • 自治体によってはゴミに出せない

猫よりも人が好きな保護猫
以前、シリカゲルのクラッシュタイプをシステムトイレで使ってみたことがあるのですが、すごく大変でした。

どう対策したってトイレの周りには細かい猫砂が飛び散るし、毎回のことだから掃除もしきれない。床にはパッと見て分からない猫砂が落ちていて、それを人が踏んで違う場所に拡げてしまう…などなど。とにかく猫砂は細かいほど管理が大変になります。

更に一番気を付けたいのが、砂類は自治体によってはゴミに出せないことです。土や砂などの自然物をゴミとしては回収しない自治体では、自分で専門の業者へ持ち込むなどして処分する必要があります。

猫砂は毎月交換するものなので、それなりの量を頻繁に砂を捨てる必要がありますが毎回業者に持ち込むとなるとかなりの負担です。

猫トイレの管理のしやすさは飼い主さんにとって重要

猫よりも人が好きな保護猫
我が家ではモノにもよりますが「猫にとっての100点でも飼い主さんにとって30点だと意味がない」と思ってます。

もちろん猫にとって快適な環境が提供できるのが1番ですが、全ての人がそれを負担なくできるというのは難しい。お仕事が忙しい人、お子さんがまだ小さい人…事情はそれぞれです。

個人的な考え方ですが、猫にとって100点じゃなくても粗相をせずにちゃんとトイレを使ってくれるなら管理のしやすい『システムトイレ』を活用するのが良いと考えています。

『システムトイレ』のすゝめ

『システムトイレ』とは猫が快適にトイレをひつつ、飼い主さんも簡単に管理ができるようにと考えられた商品です。

システムトイレの構造と使い方

システムトイレは、嫌な臭いの発生を少なくし、日頃の掃除を簡単にするために開発された新しいカタチの猫トイレです。オシッコの状態が確認しやすくなったことで、血尿などの異常にも気付きやすくなりました。

『デオトイレ』の口コミ
システムトイレは上下2階層になっています。1層目には脱臭・抗菌作用のある猫砂(チップ)、2層目にはペットシートを敷いて使います。

オシッコはチップを通って2層目の脱臭効果のあるシートに吸水されます。ウンチはチップの上に残り、スコップなどで回収して処分します。

システムトイレのお手入れ方法

システムトイレのお手入れ方法は従来の猫トイレとは少し異なります。

オシッコの処理

猫用システムトイレ『ニャンとも清潔トイレ』の仕組み
オシッコは2層目のトレイに敷いたペットシートに吸水されます。汚れたシートは燃えるゴミに捨てて新しいシートと交換します。

交換頻度はペットシートの種類によって異なります。毎日交換するものから1週間に1度の交換でOKなものなどがあるので、飼い主さんの好みで選ぶことができます。

ウンチの処理

『デオトイレ』の口コミ
ウンチをしたら早めに付属のスコップなどで取り除きます。ウンチの付いた猫砂も一緒に取り除き、猫砂が減ってきたと感じたら追加します。

ウンチはトイレに流したり、専用のゴミ箱を作って燃えるゴミで捨てて処分します。トイレに流せるかどうかは物件によります。

トイレ本体

猫用システムトイレ『ニャンとも清潔トイレ』の仕組み
トイレ本体は1ヶ月に1度、トイレ砂を交換するときに丸洗いします。パーツを分解すると結構かさばるのでお風呂場で洗うのがおススメです。

トイレ本体の洗浄にはトイレ用洗剤やお風呂洗剤で洗っている方が多いようです。臭いが気になる場合は重曹・クエン酸・オキシクリーンなどが効果的ですが熱湯を使うのでちょっと大変です。

長く使っているとやはり臭いがしみ込んでくるので、我が家は何年かに一度は買い替える予定です。

『システムトイレ』の選び方

『システムトイレ』には大きく分けて2タイプがあります。オープンタイプとカバータイプです。それぞれの違いは以下の通り。

オープンタイプ

猫よりも人が好きな保護猫
引用:花王ニャンとも清潔トイレ公式HP(https://www.kao.co.jp/nyantomo/)

カバーのついていない、よく見るカタチの猫トイレです。

  • 掃除や丸洗いがしやすい
  • トイレ中の猫が可愛い
  • ウンチに気づきやすい
  • 砂が飛び散りやすい

カバータイプ

猫よりも人が好きな保護猫
引用:花王ニャンとも清潔トイレ公式HP(https://www.kao.co.jp/nyantomo/)

上部にカバーがついていて、全体が覆われているかまくらのようなカタチをしています。

  • 砂が飛び散りにくい
  • ニオイがこもる
  • トイレ中の猫が良く見えない
  • 高さ的に場所を取る
  • 丸洗いが大変

どちらを選ぶかは飼い主さんの好みで

オープンかカバー、どちらのタイプを選ぶかは飼い主さんの好みでOKです。猫によってもどちらが良いかは好みがあるそうなので、両方試してみるのもありかも。

我が家では「毎日の掃除のしやすさ」「猫達がうちに来る前は生まれてからずっとオープンを使っていた」「トイレしている様子が見たい」などの理由からオープンを選びました。

国内メーカーの『システムトイレ』一覧

日本のメーカーから発売されている主な『システムトイレ』を紹介します。

各社とも飼い主さんの使い易さを追求した結果、同じような配慮がされた商品になっています。細かな違いを比較して選ぶことになりますが、決め手はデザインの好みになるかもしれません。

花王

『ニャンとも』と『デオトイレ』を徹底比較
引用:花王ニャンとも清潔トイレ公式HP(https://www.kao.co.jp/nyantomo/)

大手化学メーカーの花王からは『ニャンとも清潔トイレ』が発売されています。数あるシステムトイレの中でも1、2位を争う人気トイレです。

『ニャンとも』は我が家でも最初のトイレとして購入して1年以上使い続けています。詳しい使用感などについては「ニャンともを使い続けた感想」でまとめてあります。

『ニャンとも清潔トイレ』を1年間使い続けた感想猫を飼うにあたってトイレ環境は大切です。各メーカーから色々な猫用トイレが出ていますが、今回は我が家で1年以上愛用した花王の『ニャンとも清...

ユニ・チャーム

『ニャンとも』と『デオトイレ』を徹底比較
引用:花王ニャンとも清潔トイレ公式HP(https://www.kao.co.jp/nyantomo/)

衛生用品の大手メーカーであるユニ・チャームからは『デオトイレ』が発売されています。『ニャンとも』と同じくらい人気のトイレです。

我が家でも『デオトイレ』を購入して使ってみました。使用感などについては「デオトイレの使用感や猫達の評判」でまとめてあります。

『デオトイレ』を買ってみた!使用感や猫達の評判は!?猫を飼うにあたってトイレ環境は大切です。各メーカーから色々な猫用トイレが出ていますが、今回は我が家で新しく購入したユニ・チャームの『デオ...

リッチェル

猫よりも人が好きな保護猫
引用:リッチェルペット公式HP(https://pet.richell.co.jp/)
ペット用品を数多く作り続けているプラスチック製品メーカーのリッチェルからは『コロル』発売されています。ただ、リッチェル社の主流は従来からの猫トイレなので、システムトイレは現品限りのようです。

ペティオ

猫よりも人が好きな保護猫
引用:ペティオ公式HP(https://www.petio.com/)

ペット食品・用品メーカーのペティオからは、トイレシートのいらない『猫システムトイレ』が発売されています。

崩れるタイプの猫砂と併せて使うことで、トイレシートを不要にしました。スコップなどもスノコの間に挟まった猫砂を取り除けるように工夫されていて、一歩先を行くシステムトイレです。

ボンビアルコン

猫よりも人が好きな保護猫
引用:ボンビアルコン公式HP(https://www.bonbi.co.jp/)

ペット用品メーカーのボンビアルコンからは『ウィークリートイレ』が発売されています。

ボンビアルコンは猫用ケージの種類が豊富なメーカーなのですが、自社のケージに使えるサイズのシステムトイレが発売されています。

アイリスオーヤマ

猫よりも人が好きな保護猫
引用:アイリスオーヤマ公式HP(https://www.irisohyama.co.jp/products/pet/)

生活用品や家電を手掛けるアイリスオーヤマからはシステムトイレが2種類発売されています。

中でも良く見るのが上から入れるトイレです。猫砂の飛び散りを極力抑える仕様になっています。実物を見ると結構な大きさなので、かならずサイズを確認してから購入をご検討ください。

『ニャンとも』と『デオトイレ 』二つのトイレの違いは?

システムトイレ業界で1、2位を争い続けているのが『ニャンとも』と『デオトイレ』です。多くの飼い主さんがどちらのトイレにするか悩むと思うのですが、その具体的な違いを紹介します。

『ニャンとも』と『デオトイレ』を徹底比較
引用:ユニ・チャーム『デオトイレ』公式HP(http://pet.unicharm.co.jp/)
引用:花王ニャンとも清潔トイレ公式HP(https://www.kao.co.jp/nyantomo/)

『デオトイレ』とはユニ・チャームから発売されているシステムトイレです。同じ構造で外観的にも似ているため、どちらのトイレを買うか迷う飼い主さんも多いみたいです。

我が家でも最初のトイレで、どちらを選ぶか悩みました。結果的に先に『ニャンとも』を選び、最近になって『デオトイレ』も購入しました。

それぞれ細かな部分で違いはありますが、両方のトイレを実際に使ってみた感想としては「どっちでも良い」という結論に収まりました。

『ニャンとも清潔トイレ』と『デオトイレ』の具体的な違いにつては「ニャンともとデオトイレを比較してみた」で詳しく比較しています。どちらを選ぶかの決め手は人それぞれだと思うので、2つのトイレで悩んでいる方は是非参考にしてみてください。

『ニャンとも』と『デオトイレ』優秀なのはどっち?両方を買ったので徹底比較しました猫用システムトイレ業界で1、2位を争っているのが花王の『ニャンとも清潔トイレ』と、ユニ・チャームの『デオトイレ』です。 我が家でもはじ...

理想的な『猫砂』の選び方

猫よりも人が好きな保護猫
システムトイレ本体をどれにするか決めたところで、次にシステムトイレ用の猫砂の選び方です。メーカーの公式品は割高になることが多いので、猫の好みと、脱臭力を優先しつつ、管理のしやすさも考慮して選びます。

トイレの消臭には猫砂の性能が大きく影響します。猫砂7~8割、シート3~2割というくらい、猫砂によってトイレやトイレ周りの嫌な臭いの差がでます。

猫砂の素材の特徴

まずは商品による猫砂の「違い」を知っておきましょう。その違いとは、主に素材と粒の大きさです。素材によって猫の好み、消臭力や扱い方が変わるので、それぞれのお家で使いやすいものを選んでください。

木材系

猫よりも人が好きな保護猫
全ての素材の中で脱臭力は中間~やや弱い傾向にある。

フィトンチッド(消臭成分)やヒノキを利用して消臭する。天然素材で作られているので環境に優しい。水分に触れると崩れるタイプはオシッコが排せつされるので脱臭力が高めで、少量ならトイレにも流すことができる。可燃ごみにも捨てられる。

扱いやすさ、エコ、ある程度の消臭力を求める飼い主さんにおすすめ。

シリカ系

猫よりも人が好きな保護猫
全ての素材の中で脱臭力が高い傾向にある。

水分を吸収する力も強いので短時間でウンチがカラカラになる。製造上の都合から粒の表面に粉が付着している。商品によっては粉の量が多く、猫の足に付いたりもする。基本的には不燃ゴミだが自治体によっては可燃でもOK。

脱臭力を第一に求める飼い主さんにおすすめ。

鉱物系

猫よりも人が好きな保護猫
全ての素材の中で脱臭力が高い傾向にある。

粘土や鉱物(ゼオライトやベンナイト)からできている。元々は砂で排せつしていた猫が好みやすい素材。製造上の都合から粒の表面に粉が付着している。商品によっては粉の量が多く、猫の足に付いたりもする。重いので購入はネットがおすすめ。鉱物なので不燃ゴミ。

脱臭力を第一に求める飼い主さんにおすすめ

紙系

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全ての素材の中で脱臭力が一番弱い傾向にある。固まるタイプがほとんどで、システムトイレ用の商品はかなり少なめ。

水分に触れると崩れるタイプのものがある。システムトイレ用は粒の大きさが大きいので好まない猫も多い。軽くて持ち運びが楽。少量ならトイレに流せたり可燃ごみで捨てられる。

軽さ、捨てやすさを重視している飼い主さんにおすすめ。

食品系

おから、トウモロコシなどが原料になっている猫砂で安全性が高い。食べても安全という反面、逆に食べ物と間違える猫もいる。土に戻せたり、トイレに流せる製品もある。

固まるタイプの商品がほとんどでシステムトイレ用の商品は数が少ない(というか未だに見つけられない)のであまり選択肢に入らない。見つけたら是非試してみたい一品。

固まらないタイプの猫砂を選ぶこと

猫砂は従来からのトイレ用のものと、システムトイレ用のものがあります。ショップなどでは混在して売られているため分かりにくいので間違わないように注意が必要です。

従来からのトイレの猫砂は固まるタイプのもので、砂も細かいものが多いです。砂が細かいとシステムトイレでは使うことができません。システムトイレ用の猫砂は粒が大きめで固まりません。

固まらないタイプの猫砂だけを検索できるようになってないネットショップが殆どで、システムトイレ用の猫砂選びは苦労することがあります。

そこで、我が家で実際に使ってきたシステムトイレ用の固まらない猫砂を「システムトイレ用の固まらない猫砂を比較」にまとめて記事にしました!脱臭力、扱いやすさ、1ヶ月当たりのコスパなども載せてるので参考にしてもらえると思います!

【システムトイレ用の固まらない猫砂】12種類のコスパや使用感を実際に使って比較しました!「システムトイレは便利だけど公式の猫砂が高い…!」 「種類が多過ぎてどの猫砂を選べばいいか分からない!」 「商品によって内容量が違って1...

理想的な『トイレシート』の選び方

続いて、システムトイレに必要なトイレシートの選び方についてです。シートは消臭力よりも、猫の頭数やオシッコの量、シートの交換頻度で選びます。
猫よりも人が好きな保護猫

トイレシートは吸収量で選ぶ

トイレシートの吸収量はシートの交換頻度に直結します。「シートを毎日交換するのが面倒くさい」「ずっと同じシートを使い続けるのは不衛生で嫌だ」……など、飼い主さんのニーズに合わせて選びます。

吸収量の多いシート

吸収力の高いシートは、オシッコをたくさん吸収することができます。長期間交換が不要なので、消臭効果も高めに作られています。

  • 交換頻度が少ない
  • 消臭効果が高め
  • 値段が高い
  • ゴミが少ない

吸収量の少ないシート

オシッコがたくさん吸収できないので、毎日交換するシートです。毎日交換するので消臭効果はそこまで高い必要がありません。オシッコの状態を確認しやすく、健康管理にも繋がります。

  • 交換頻度が多い
  • 値段が安い
  • ゴミが多くなる
  • 毎日オシッコが確認できる

吸収量が普通のシート

吸収量が多いシートと少ないシートの中間くらいです。交換は3日に一度程度です。商品にもよりますがコスパが1番良いのも普通のシートです。

シートの使い分けの例

猫よりも人が好きな保護猫
我が家では主に吸収量の少ないシートと普通のシートを使っています。テトがオシッコの量が多く、ピノが少ないのでそれぞれ良く使うトイレで使い分けるカタチです。例えば…

2頭が共有することの多いトイレは、オシッコの量も多いので『吸収量が普通のシート』です。通常は2日に1度の交換で、たまにピノしかしない時は3日に1度などにしたり、テトがたくさんした時は1日で交換するなどしています、

ピノしか使わないトイレはオシッコの量が少ないので『吸収量が少ないシート』。テトしか使わないトイレは、テトがトイレの清潔具合に敏感なので『吸収力が低いシート』で毎日交換しています。

猫が1頭しかいない場合、複数いる場合、どのトイレをどのくらいの頻度で使うかなどを見ながら、管理のしやすいシートを選びます。

ちなみに『吸収量が多いシート』をあまり使わない理由は…

  • 消臭効果が高くてもやはり臭い
  • オシッコを1週間も放置したくない
  • 毎日オシッコを確認したい
  • 交換頻度が高くても平気
  • コスパが悪い

…という理由です。たまに仕事がすごく忙しくなった時などに『吸収量の多いシート』で管理の手間を減らしたりすることはあります。やっぱり使ってみると楽です。

トイレシートについては、我が家で今まで使ってきたものについては「システムトイレ用のシートえを比較」の記事で詳しくまとめてあります。1月辺りの費用も載せているので参考にしてみてください。

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猫のトイレまとめ

猫よりも人が好きな保護猫
猫が好むとされているトイレの環境が、飼い主さんにとって管理がしやすいとは限りません。一緒に暮らしていく中でお互いが快適に過ごせるようにするのが1番です。

選択肢はとてもたくさんあるので、逆に迷ってしまいますが猫と相談しつつ、お家のトイレの環境を整えて行きましょう。