過酷な状況から保護されて我が家にやってきたノル。
初期医療で見つかった糖尿病の治療がいよいよスタートします。
この記事は「虐待されていた猫がやってきた話3」の続きです。
糖尿病の治療開始!
初期医療で糖尿病という結果がでたノル。
詳しい説明を聞くためにボランティア団体の方と一緒に病院へやってきました。
まずは、気になっていた箇所を診てもらいます。
ノルは口内環境が悪くて、口臭と歯茎からいくつか出血している箇所がありました。
黒目の白い濁りも気になったので診てもらいました。
かなり稀ではありますが猫は糖尿病によって白内障を併発することがあります。
ノルの場合は加齢による濁りでした(白内障じゃなくてよかった…!)
検査の結果を詳しく見ていく
これがノルの血液検査の結果です。
赤い矢印の「グルコース」が基準値の倍以上と高い数値になっていますが、これは血糖値(血液の中の糖の量)のことです。
青い丸印は腎臓に関する数値です。
ノルは多飲多尿の症状があったので腎臓病も疑われていましたが、どの数値も基準値内だったので一安心です。
ちなみに上の方にあるALTも基準値より若干高くなっていますが、これは病院でのストレスやどこかで出血(ノルは歯茎に出血があった)している場合でも高く出ることのある数値なので今回は気にしません。
次に「フルクトサミン」です。こちらも基準値をかなり上回る557という数値です。
「フルクトサミン」は血液の中で糖化したタンパク質の量です。
「フルクトサミン」の数値を調べることで、糖尿病の治療状況を判定します。
そして尿検査です。
赤い矢印の部分「ブトウ糖」の数値が+になっています。
これはオシッコに糖が排出されているということです。
糖尿病としては重症ではないけれど軽くもなく…といった感じでした。
そしてノルはこのまま1週間ほどの入院し、病院で毎日の血糖値を測定してインスリンの量を決めていくことになりました。
インスリンの量が決まったら、自宅でも1日2回血糖値を測定し、必要であればインスリンを投与していく生活がはじまります。
猫の糖尿病の場合はインスリンを投与し続けることで病気が改善し「寛解」までいける可能性があります(「寛解」とはインスリン投与が不要になることを意味します)
糖尿病が寛解となる猫は全体の3割くらいだそうですが、ノルも寛解を目指して頑張ります!
ノルの退院
病院に入院してから5日ほど。
ノルは血糖値が安定したこともあり予定よりも早めに退院することができました!
5日ぶりに再会したノルですが入院中に少し臭くなくなりました!
病院ではとても大人しくて良い子だったそうです。
先生からインスリンの説明を受けます。
猫の糖尿病に使えるインスリンはいくつか種類があるそうなのですが、今回は「プロジンク」というお薬になりました。
「プロジンク」で効果が見られない場合は他のお薬も検討することになりますが、ノルの場合は効果がありました。
インスリンの量と種類が決まったので、いよいよ注射のやり方を教えてもらいます。
試しに生理食塩水を投与させてもらうことになりました。
インスリンを投与する場所はどこでも良いそうなのですが、まずは初心者でも投与しやすい首の後ろ側で。
注射器の中のお薬がちゃんと注入されているか、注射器に血を吸ってしまわないか…などが分かるように毛を剃られてしまったノル。
先生に教わりながら注射しますが緊張しました…。
ノルの糖尿病一式です。結構なボリュームです。
5日ぶりに帰宅したノル
保護されてから1週間足らずも過ごしていない我が家へ、5日ぶりに帰宅したノル。
環境の変化が続いてしまったのでちょっとストレスかけすぎたかと心配していたのですが…。
帰宅早々に転がっていた。
病院でもそうだったのですが、どうやらノルは物怖じを殆どしない子のようです。
まだ血を摂るのも、注射も下手くそだけど頑張って早く上手になるからノルも一緒に頑張ろうね!
この記事の続きは「虐待されていた猫がやってきた話5」へ。