いよいよトライアル当日を迎えたちぽ。
一番の課題は「トライアル先の先住猫ちゃんと仲良くなれるかどうか」…だったのですが。
この記事は「心臓に異常のあった小さな仔猫13」の続きです。
ドキドキのトライアル初日!
トライアルに出発したちぽ。
キャリーの中では不安そうな様子が伺えます。
トライアル先では準備してくれていたケージの中からスタートです。
すぐにいつも愛用していたベッドの上へ。
こちらが先住猫ちゃん。
女の子です。
「アタシの縄張りに知らないやつ連れてきたわね!」と言うようにめっちゃシャーされました(笑)
でも、美人さんでかわいい!
ちぽですが、知らない環境に戸惑いつつも、ちゅ~るはしっかり食べられたのでハンストも軽くて済みそうです。
トライアル中の注意事項やご家族さまの過ごし方、先住猫ちゃんとの仲良くなる方法などをお伝えして撤収しました。
先住猫ちゃんによる取り調べスタート!
トライアル中は、毎日の様子をご連絡いただき間接的にフォローをさせていただきます。
写真もたくさん送っていただいたので、2匹の様子を中心にご紹介。
トライアル初日は食事とトイレができるまではケージの中で過ごしてもらいます。
先住猫ちゃんはちぽの様子を警戒観察している様子でした。
自分の縄張りに知らない猫がやってきたので、相手が敵なのか味方なのかを探っているところです。
トイレと食事を早々にクリアしたちぽ。
猫たちの様子を伺いながらケージの外に出る時間を作ってもらったところ…
「あいつ、外に出た!」
2本脚で立つ先住猫ちゃんが可愛かった!
ちぽの過ごしていたケージを取り調べ中…。
ケージに残ったニオイを確認して、少しでも相手の情報を収集しています。
それから、あちこち探索を始めたちぽを、少し距離を置いた状態で警戒しながらも監視します。
「お前は敵にゃ?味方にゃ?」
お互いに距離は保ちつつも興味はもっているので、まずまずの反応です。
トライアル成功のカギは先住猫ちゃんが新入りを受け入れてくれるかどうかなので、ご家族さまにも焦らずに2匹のサポートと見守りをしてくださいました。
少しずつ、距離が縮まっているけれど…
何日かかけて2匹の物理的な距離は縮まっていきましたが、まだ警戒心は解けません。
でも、お互いに「相手は敵じゃないっぽいぞ」というのは分かっているようで、お鼻を近づけるご挨拶ができました!
おやつもちょっと距離を開けながらも、一緒に並んで。
先に食べ終わったちぽ。
先住猫ちゃんのお皿が気になる…。
横取り!(笑)
そしてそれを許してくれた先住猫ちゃん(今までご飯を取られたことがなかったので、戸惑っているだけかも笑)
その後、先住猫ちゃんからちぽのお尻のニオイを嗅ごうとする仕草が見られました。
これはとても良い兆候で、相手の情報を知ろうとする行動です。
戸惑いながらも、ちぽを少しずつ受け入れようとしてくれている先住猫ちゃん。
新しい環境と人には比較的、早く馴染めたちぽですが…どこまで受け入れてもらえるか。
2回目の譲渡会
そんな人側の心配は他所に、猫のことは猫のみぞ知る…という感じで距離が近くなっていく2匹です。
お食事も前よりもずっと距離が近くなっています。
食事中は無防備な状態になるのですが、お互いに横に並んで食べているのはそこそこ受け入れてくれている表れです。
そんなこんなで、ご家族さまのフォローのお陰もあって2匹は同居猫として一緒に暮らしていけるくらい仲良くなりました!
ちょうどトライアルが2週間近くになった頃、譲渡の意思をお伺いしたところ「家族としてお迎えしたい」というお返事をいただくことができました!
正式譲渡の日
正式譲渡の日には、ご家族みなさんで記念写真を撮りました!
相変わらず可愛い。
でも、ちぽは受け入れてくれたけど、やっぱりシャーされた(笑)
ちなみにちぽは来客に驚いて逃げ回っていましたが、3週間ぶりに抱っこしたところ「このニオイ!なんか知ってる!?」というような様子でした(私のことを覚えていたかは謎/笑)
今回、先住猫ちゃんのいるお家への譲渡が初めてだったのですが、ご家族様も猫たちも頑張ってくれたおかげで、無事にご家族の一員となることができたちぽ。
正式譲渡後にはちぽ専用の食器も買ってもらえた!
ちぽが来てから警戒して普段の様子が変わってしまった先住猫ちゃんも再びリラックスした様子を取り戻し。
トライアル中はとにかくご家族様には「先住猫ちゃんを何よりも最優先して愛情をたくさん伝えること」をお願いしていました。
ご家族様が2匹が仲良くなるためのフォローを焦らずに、諦めずに的確にしてくださったお陰でお互いを受け入れることができた2匹。
いつか、2匹が一緒にくっついて毛づくろいをし合えるくらいの仲になるといいな!
ちなみに、ちぽは生後半年になったので無事に避妊手術も完了したそうです。
黄色いお洋服が良く似合っていました。
正式譲渡の日
先天性の心疾患により、全身が浮腫んだ状態で独りぼっちで鳴いていたちぽ。
ノミダニだらけで、薄汚れて、傷だらけで、とっても小さかった。
でも人に馴れるのは早くて、他の猫ともすぐに打ち解けるコミュ力の高さ!
怪我の回復により途中でお鼻がハゲたりもしましたが、お薬も頑張って飲んで…
お兄ちゃん、お姉ちゃん達にいっぱい甘えて、
どうしたって好きになれない相手もいたね。
自分が先輩猫になる経験もしました。
人とも猫とも仲良くできる(一部例外あり)、素敵なレディに成長しました!
独りぼっちだった子が、色んな人や猫の愛情をたくさんもらって、そしてずっと大切にしてくれるお家にお迎えされることができて、預かりボラとしてこれ以上嬉しいことはないです。
我が家に立ち寄ってくれてありがとう。
一緒に過ごせて幸せでした。
そして、これからもご家族さまと幸せに暮らしていってね!