今更ですが、我が家の黒猫ピノはこう見えてもベンガルです。でも、ご覧の通り毛色は真っ黒だしベンガル特有のヒョウ柄模様もありません。
ピノは突然変異でブラックベンガル(メラニスティックベンガル)として生まれてきました。両親や他の兄弟達の中でも唯一、ピノだけが黒い体毛でした。
今回は ブラックベンガルはなぜ体毛が黒くなるのか、普通のベンガルとの違いはあるのか、生まれてくる確率はどのくらいなのか、どこで出会えるのか……など、ブラックベンガルについてまとめました。ブラックベンガルに興味のある方、家族に迎えたい方におすすめの記事です。
ブラックベンガルとは?
ブラックベンガルとは突然変異によって黒色で生まれてくるベンガル猫のことです。 メラニスティックベンガルとも呼ばれ、希少カラーから人気が高い毛色になります。
一見すると普通の黒猫に見えますが、よく見るとベンガルの特徴であるヒョウ(ロゼット)柄など、その子の生まれ持った模様が見られます。
模様がどれだけ濃く出るかは個体差によるので、模様の分かりやすい子や、太陽の光などに照らされることによって見えてくるなどの違いがあります。また、子猫の頃には薄い模様でも成長とともに目立ってきたり、逆に成猫になってもあまり模様が出てこなかったりと様々です。
ブラックベンガルについては数が少ないこともあり、まだ分からないことも多いようです。
なぜ身体が黒くなるのか
突然変異により身体が黒色で生まれてくることをメラニズム(黒変種)と言います。身体の色を黒くする要素を持つメラニンの量が多いため、色黒で生まれてきます。
反対にリューシズム(白変種)という突然変異もあります。こちらはメラニンが少ないために、色白で生まれてくる現象です。
メラニズム、リューシズム共にメラニンそのものを生成することのできない遺伝子疾患のアルビノとは異なります。
ブラックベンガル猫の生まれる確率
統計が取られているわけではないので、明確な数字を見つけることはできませんでした。そこで、テトとピノのブリーダーさんにブラックベンガルの子が生まれる頻度を聞きました。
その数、およそ4000匹に15匹とのことでした。単純に計算すると約0.4%の確率ということになります。
あくまで1箇所のブリーダーさんのところで出した計算なので、全体で見たところの正確性としては情報不足です。ブラックベンガルを狙って増やしているブリーダーさんではもう少し確率が高くなるかもしれませんが、それでも黒いベンガルが生まれる確率はかなり低いことが分かります。
なぜ生まれる確率が低いのか
ブラックベンガルが生まれる条件は、両親ともにメラニズムの遺伝子を持っていることです。メラニズムは劣性遺伝子のため遺伝がしにくく、繁殖を繰り返すうちに他の遺伝が優先されてなくなっていってしまいます。
そんな中で奇跡的にメラニズムの遺伝子を双方の両親から受け継いだ子が黒色の身体を持って生まれてきます。そのため同じ日に生まれた兄弟でも「他の子は普通のベンガルなのに1匹だけ黒い」という状態になります。
通常、ブラックベンガルが生まれるには近親交配を避けた上で、メラニズムの遺伝子を持っている猫同士を掛け合わせる必要があります。しかし、メラニズムは遺伝にくいため、両親共に遺伝子を持っていたとしても、必ず生まれてくるとは限りません。
ピノはブラック×マーブル
ピノの場合は毛色が黒色で模様がマーブルという珍しい色柄です。 目の色はゴールドで黒目が大きめなので、いつもまん丸な目をしています。
普段は普通の黒猫に見えますが、光の具合でうっすらマーブル模様が茶色く浮かび上がります。 シルバーの血も入っているのか、胸毛に少しだけ白毛が生えていたり、顔の左側の眉毛とヒゲに白が混じっています。
以前、猫カビになってハゲができた時は、生えてきた毛が白色(シルバー)混じりでした。(しばらくしたら黒色になっていました)
猫カビの治療については「猫カビの治療記録と費用について」でまとめてあります。白毛が生えてきたときの写真もあるので気になる方は見てみて下さい。
普通のベンガルと違うの?
見た目の違いはありますが、それ以外は普通のベンガルと同じで、活発で社交的で遊ぶのが大好きです。同じベンガルでも性格などは個体差があるので、「ブラックベンガルだからこういう性格だ」と一概に判断はできないかと思います。
一般的に黒猫は人懐っこく甘えん坊と言われています。ピノを見る限りでは人懐っこく甘えてくる様子も見られますが、どちらかというと好奇心旺盛なおもちゃ狂いで遊ぶのがとっても大好きな性格です。
また、ブラックベンガルだからと言って特定の疾患になりやすいなどのデメリットはありません。
ブラックベンガルのお値段
希少カラーのため通常のベンガルよりお値段が高くなる傾向にあります。
ロゼット模様が美しく出ているブラックベンガルは30万円前後。 ピノはマーブルで、模様もはっきりと現れていなかったこともあり25万円程でした。
黒毛の中にロゼット模様が美しく見えることがブラックベンガルの魅力でもあるため、模様がキレイに出ている子ほど値段が高くなる傾向にあるようです。
ブラックベンガルとはどこで出会えるのか
ブラックベンガルは希少カラーなのでペットショップなどにはあまり出てこない個体です。出てきたとしてもかなり高額になるかと思われます。
個人的にはベンガル専門のブリーダーのところで、産まれるのを待つのが確実だと思います。 ペットショップで迎えるよりも高品質で健康で安価な個体に出会える確率が高いのでおすすめです。
ブリーダーさんに仮予約を入れるなどして、生まれたら連絡してもらうようにしましょう。
ブラックベンガルまとめ
ブラックベンガルはベンガルの中では珍しい希少カラーです。 黒色×ロゼット模様が一般的ですが、ピノのように黒色×マーブル模様や黒色×スポット模様の子も存在します。 黒毛の中に浮かび上がるロゼットやマーブルの模様がとても魅力的です。
数が少ないのでお値段は30万円前後と高めの傾向にあります。 ブラックベンガルを家族に迎えたい場合はベンガル専門のブリーダーさんに直接連絡を取るのが確実です。
毛色や模様が魅力的なブラックベンガルのピノですが、その性格は好奇心旺盛で懐っこくて、ふわふわでとても可愛いです。どんな毛色や模様でも家族になったらその子が世界一可愛くなるのは間違いないです。
ベンガル猫の性格や魅力、飼ってみて感じたことや大変なことについては「ベンガル猫を選んだ理由」の記事でまとめてあります。ベンガル猫の興味のある方は見てみて下さい。