猫の水分補給を促進するのに活躍する自動給水器ですが、色んな商品があってどれを選べばいいのか悩みどころです。
今回は我が家で1年以上愛用している『ピュアクリスタル セラミックス』について紹介します。使用感やメンテナンス、コスパについても詳しく解説します!
ペット用循環式(自動)給水器のメリット・デメリット
ペット用循環式(自動)給水器とは、水を常に循環させて流すことで、ペットにキレイなお水をたくさん飲んでもらうための電化製品です。
給水器を使うメリット
循環式自動給水器はお水が常に流れているので、猫が水に興味を持ちやすく飲水量が増えると言われています。
さらに、水が常にフィルターを循環していることで、いつでも清潔なお水を飲むことができます。フィルターによってはただ汚れを取り除くだけではなく、除菌を行ったり、水を軟水化するなどの効果もあります。
腎臓疾患になりやすいと言われている猫にとってはお水をきちんと飲むことはとても重要です。
給水器を使うデメリット
水を使う電化製品なので、清潔な状態を常に保つにはどうしても定期的な清掃や水の交換が必要です。複雑な形状の給水器は清掃がしにくいので、できる限りシンプルな設計のものを選ぶとメンテナンスが楽になります。
また、毎月の電気代やフィルター代などが別途必要になってきます。必要金額は商品によって幅があるので、維持費があまり高くないものを選ぶようにしましょう。
『ピュアクリスタル セラミックス』について
我が家で実際に使っている『ピュアクリスタル セラミックス』について紹介します。販売元のジェックス社は犬や猫の自動給水機で有名ですが、小動物や爬虫類まで幅広いペット用品を手掛けている会社です。
標準価格:5,300円
大きさ:26×26×11cm
重さ:1.6kg
コード:1.8m
水量:1.5L
軟水化フィルター1枚付きですぐに使える!
シンプルな丸みを帯びたデザインが特徴的です。猫が飲みやすいように広く設計された飲み口は、セラミックで出来ていて傷付きにくく清潔です。飲み口部分に食べカスなどのゴミが溜まりにくく、いつでもフィルターを通ったキレイな水を飲むことができます。
毎月のコスパについて
循環式給水器は商品購入代とは別に、毎月の電気代とフィルター代がかかります。
- 電気代:約43円
- フィルター代:約200円
合計243円が毎月の維持費として必要となります。専用の洗浄剤を使う場合は、1回辺り約200円が追加で必要です。
専用フィルターでいつでも水がキレイ!
『ピュアクリスタル セラミックス』には専用の交換用フィルターが必要です。フィルターは消耗品です。1ヶ月に1度のペースで交換して使用します。
給水器内の水がフィルターを通ることで、食べカスや毛、埃などの小さなゴミを取り除く効果があります。更にフィルターによっては抗菌や軟水化の効果も得られます。
『コパン』に使えるフィルターは「抗菌活性炭」「軟水化」「ウェルネス」の3種類から選ぶことができます。
抗菌活性炭フィルター
抗菌効果のある活性炭がカルキ臭を吸収します。さらに微生物の繁殖を抑えることで水をキレイな状態で保ちます。
新しく取り替えたばかりのフィルターは炭の粉が出てきて、本体内部に付着することがあります。健康に害はないので、気になる場合は水洗いで流します。
ピュアクリスタルHPより引用(https://www.p-crystal.jp/)
抗菌フィルターの性能についてはジェックス社のピュアクリスタル公式サイトにて実験結果効果が公開されています。フィルターありとなしでは明らかに菌の増殖量が異なります。
軟水化フィルター
抗菌活性炭に加えてイオニック(イオン交換樹脂)が追加されています。イオニックは水道水に含まれるマグネシウムとカルシウムを除去して水を軟水にしてくれます。
水の硬度が下がると老廃物の排出を促進し、下部尿路(膀胱から尿道まで)の健康維持に役立ちます。
ウェルネスフィルター
遠赤外線ボールと抗菌活性炭のフィルターです。遠赤外線ボールは水を活性化して柔らかさと美味しさをアップします。
他のフィルターに比べて少しお値段が高めになっています。
水の交換とお手入れ方法
お水の交換
給水器の水は2〜3日に一度のペースで交換します。ただし、夏場や暖かい部屋では水が傷みやすいので、交換は毎日行います。
水の交換の際には、フィルターを流水で揉み洗いして、付着したゴミなどを取り除きます。ついでに、本体も軽く洗浄しましょう。
本体の清掃
週1くらいのペースで、本体の本格的な清掃を行います。
パーツをバラしてから、食器用洗剤とスポンジで食器を洗うのと同じようにしてこすり洗いをします。細かい部分はポイントブラシなどで、汚れをかき出すように洗います。
お手入れをサボるとピンク汚れが出てきます。このピンク汚れを放置しておくと黒カビが発生するので、見つけたら取り除いていきましょう。
ポンプの清掃
ポンプは月1くらいのペースで点検と清掃を行います。
ポンプは分解できるようになっているので、内部の細かい部分までポイントブラシなどでお手入れします。特にインペラー部分にゴミや汚れがたまると水が循環しなくなる場合があります。
ポンプの寿命は1年程度です。ポンプのみでも買うことができるので1年に1度は交換するようにしましょう。『ピュアクリスタル セラミックス』専用ポンプは1,100円くらいです。
専用洗浄剤を活用しよう
同じメーカーからピュアクリスタル専用洗浄剤がでています。本体とポンプの内部まで洗浄・除菌ができるのでおすすめです。月1ペースから使いますが、我が家では2ヶ月に1度のペースで使っています。
洗浄剤の使い方は『ピュアクリスタル専用洗浄剤で給水器を徹底的にお掃除しました!』でまとめてあります。とっても簡単に除菌清掃ができるので、是非使ってみてください!

『ピュアクリスタル セラミックス』を使ってみた感想
デザインがシンプル
ペット用自動給水器はピンクやオレンジなどのパーツが使われている商品が多いです。『ピュアクリスタル セラミックス』は、シンプルなので部屋に置いていても違和感がありません。
飲み口が広いので快適
猫にとってヒゲはとっても敏感です。そのためお水を飲むときに、器にヒゲが当たらないのは意外と大事。『ピュアクリスタル セラミックス』は飲み口が広いので快適にお水を飲むことができます。
飲み口が広い分、ゴミも落ちやすいですが内部のフィルターがしっかり除去してくれるので、飲み水はいつでもキレイな状態です。
陶器製なので清潔で重量がある
プラスチックは傷が付きやすく、そこに雑菌が溜まりやすいのが難点です。『ピュアクリスタル セラミックス』は露出している上部の素材が陶器なので、猫に触れる部分は傷付きにくく衛生的です。ある程度の重量もあるので、猫が給水機ごとしてひっくり返されることもないです。
下部分の水やフィルターが入っている部分はABS樹脂のため熱に強く割れにくいのが特徴です。全体が陶器の製品はかなり重くなるので、陶器とプラスチックをうまく組み合わせた商品だと思います。
関連商品が充実していて経済的
交換用フィルターから、専用洗浄剤、交換用ポンプまで関連商品が充実しているのもポイントでした。メジャーな商品ということもあり、取扱店舗も非常に多く、安く手に入りやすいのも魅力的です。
毎月交換するフィルターが低価格帯なのがとにかくありがたいです。また、『ピュアクリスタルセラミックス』で唯一の機械部分であり、掃除のしにくいポンプの取替ができるのはかなりの利点です。
コードを隠して使える便利仕様
自動給水機でネックなのがコードの処理です。せっかくシンプルなデザインにしたのにコードが丸出しではカッコ悪いし、猫が興味を持ってしまうこともあり危険です。
『ピュアクリスタル セラミックス』ではこの部分の対策が考えられていて、非常に扱いやすく作られています。(猫によってはコードに興味を持つ子もいるので要注意です!)
画像のようにコードが中間接続タイプになっていて、途中でコードを外して本体を持ち運ぶことが出来ます。持ち運びの際にコードがブラブラしていまうと、猫がじゃれついて来てしまうので、中間接続仕様はありがたかったです。
更に、本体下部にはコードを収納できる箇所が付いていて、コードの長さを調節することが出来ます。我が家では一番短くなるようにしています。
延長コードを利用して、家具の裏にコードを配線することで、見た目もスッキリさせることが可能です。家電製品特有のコードが邪魔になる問題も解決することができました!
『ピュアクリスタル セラミックス』の騒音はどれくらい?
ペット用の循環式(自動)給水器で気になるのが「騒音」です。水を循環させるのでどうしてもモーター音がするのですが、レビューなどでは「音がうるさい」と言う声も目立ちます。
我が家では実際に『ピュアクリスタル セラミックス』を14帖ほどのリビングに設置していますが、感想としては「エアコンや空気清浄機の音が気にならなければ特に気にはならない」くらいに感じました。
具体的には1mくらい近づくとポンプの「ウィーン」という音が聞こえてきて、50cmくらいでちょっと耳障りに感じ始めるくらいです。
音はモーターの振動によって響くので、給水器の下にマットを敷いたり、壁に本体を密着させないように置くことで多少は抑えることができます。また、水が少なすぎるとモーター部分が露出して音がうるさくなります。
明らかに音が大きすぎる場合は不良品の可能性があるので、購入したショップに問い合わせましょう。
『ピュアクリスタル セラミックス』まとめ
『ピュアクリスタル セラミックス』を使って1年以上になりますが、買って良かった給水器だと感じています。猫達も問題なくお水を飲んでくれていますし、適切に清掃をしていれば水が汚れる心配もありません。
絶対に失敗したくないと、色んな商品のレビューを見みて、実際に愛用している友人宅で実物を見せてもらって購入を決めた『ピュアクリスタル セラミックス』ですが、結果としては満足です。
5,000円程度の価格からみても「金額に見合ったスペックの商品になっているのかな~」思っています。
その他のおすすめ給水器
給水器購入の際に他にも候補に挙がっていた商品があるので紹介します。中国製の輸入品について調べて行ったところ、レビューを工作していたり、安全性や清潔性に疑問が出てきたため候補から外しています。
GEX ピュアクリスタル ブルーム
標準価格:2,300/2,400円
水量:1.8L/2.3L
コード:約1.8m
電気代:約50円(1ヵ月)
フィルター:600円/750円(1ヵ月)
今回紹介した『セラミックス』と同じメーカーであるジェックス社のピュアクリスタルシリーズの新製品『ブルーム』です。高さがあり、飲み口も広くなっているので猫が水を飲みやすい構造になっています。
トレイの周囲が高くなっているので、水の飛び散りをガードしてくれます。コードは中間接続で、本体も持ち運びしやすく、水の交換が楽にできます。
1.8Lは単独飼育~2頭飼育用、2.3Lは多頭飼育用に向けた容量になっています。フィルターは全円タイプのものを使います。軟水化フィルターは4個入りを買うと1ヵ月当たり300円くらいまでコストを抑えることができます。
GEX ピュアクリスタル 猫用
標準価格:2,500/2,900円
水量:1.5L/2.5L
コード:約1.8m
電気代:約50円(1ヵ月)
フィルター:600円/750円(1ヵ月)
こちらもジェックス社のピュアクリスタルシリーズの商品です。新設計された飲み口は、長毛種でも飲みやすいよう更に広くなっています。
水の残量が一目で分かり、持ち運びもしやすい形状になっています。中間接続コードを採用しているので、水の交換がしやすくなっています。
1.5Lは単独飼育~2頭飼育用、2.5Lは多頭飼育用に向けた容量になっています。フィルターは全円タイプのものを使います。軟水化フィルターは4個入りを買うと1ヵ月当たり300円くらいまでコストを抑えることができます。
カラー:オレンジのみ
GEX ピュアクリスタル クリアフロー
標準価格:2,700円
水量:950ml
コード:約1.7m
電気代:約43円(1ヵ月)
フィルター:約200円(1ヵ月)
『クリアフローは』はじめて自動給水機を使う猫でも違和感なく飲めるようにこだわって作られた自動給水機です。水量も950mlと自動給水機の中では少なく、コンパクト設計になっています。
中間接続コードを採用しており、『セラミックス』同様にコード収納構造となっています。フィルターも『セラミックス』と同じ半円タイプで、抗菌活性炭と軟水化の2タイプあります。
コンパクトな分、中も狭いので細かい部分の掃除が少しやりにくそうなのが難点。専用の洗浄剤を使ったり、先の細いブラシなどがあると掃除しやすくなりそうです。
リッチェル プレアクア キャットウォーター
標準価格:3,700円/4,700円
水量:1.6L/2.8L
電気代:問い合わせ中
コード:問い合わせ中
カートリッジ:1,450円/1,800円(1ヵ月)
ペット用品ではおなじみのリッチェル社からは『プレアクア キャットウォーター』が発売されています。
水道水をキレイにする浄水と、硬度除去も行える浄軟水のカートリッジが選べます。部屋の角にも設置しやすい四角い形と、移動しやすい手掛けがついているのは、使う人のことを考えるリッチェルならではの設計です。
交換用カートリッジはとても高性能なのですが、他社の給水機フィルターよりも値段が高いのが難点です。
ネイチャーズ ファウンテン エコ
標準価格:2,900円
水量:1.5L
コード:約2m
電気代:問い合わせ中
フィルター:約300円(1ヵ月)
ボンビアルコンの自動給水機は『ネイチャーズ ファウンテン エコ』です。犬猫兼用のデザインになっています。
高性能の活性炭フィルターを採用しており、水道水の風味やニオイを取り除き水を清潔に保ちます。停電時でもボウル部分に溜まった水が飲めるよう配慮されています。
他の自動給水機に比べて取り扱っているショップが少ないのが難点です。
アイリスオーヤマ 自動給水器(ホワイト)
標準価格:2,500円
水量:1.2L
コード:約1.5m
電気代:約23円(1ヵ月)
フィルター:約260円(1ヵ月)
ペット用品が安くて評判のアイリスオーヤマの自動給水器です。他の自動給水機に比べて電気代が月23円とかなり安くなっています。
アイリスオーヤマの自動給水機も商品もコードが中間接続になっていて使い勝手に配慮されています。画像のようにノズルから水を流したり、ノズルを取って水が沸き出るようにしたりと、猫の好みに合わせて使うことができます。
みどり商会 ヌルマ~ユ
標準価格:2,900円
水量:5L以下
コード:約0.8m
電気代:約388円(1ヵ月)
フィルター:なし
みどり商会は爬虫類・魚・小動物のヒーターでは代表的なメーカーです。ちょっと独特の色合いとデザインですが、こちらをおすすめ一覧に入れた理由はほんのり温かい水の出る給水機だったからです。
普段あまり水を飲まない猫が「ぬるま湯だと水を飲んでくれた!」というレビューも見かけました。猫ちゃんの好みに合わせて飲み方を変えることが出来るのも魅力的です。
ただ、電源が2つ必要なのと、水を温める分だけ電気代も高めなのが難点ではあります。
不良品に当たってしまったら?
ペット用品は人間用の商品に比べてやや不良品の割合が高いような感覚があります。特に給水機に関しては、レビューを見て回ると一定数不良品を買ってしまった人がいるのを見かけます。そうなってしまった時にきちんと対応してもらえるよう、Amazonか楽天の評価の高いショップで購入すると安心です。
楽天ショップでトラブルの際に対応が誠実だったのは『charm』さんです。他にも優良ショップはいくつかあるので、高価な商品やまとめ買いをする際は念のためショップレビューを参考にすると安心かと思います。