人を信頼できなくなり、恐怖心からガチの攻撃を仕掛けてくるようになってしまったみぃたん。
人がとにかく大嫌いで、最初は小さかった夜鳴きも日に日に大きくなってきました。
この記事は「トラウマから凶暴化した猫02」の続きです。
抜け道探し
ケージから出たみぃたんは、たまに棚の上から降りてきては家の中を探索して、どこか外に出られる抜け道はないか探していました。
窓をカシカシしてどうにか出られないか試した帰りに、人と遭遇して緊張が走る!
隔離部屋の窓がダメなら寝室の窓から逃げられないか探ってみたり、
とにかく人がコワいので、目が合うと身を隠しながら固まってしまいます。
「ニンゲンこわい…ニンゲンきらい…」
他の猫たちとコミュニケーションを取る余裕もなく、とにかく外へ出たい気持ちでいっぱいのみぃたん。
結局、この日も抜け道を見つけられず、唯一安心できる棚とエアコンの上に帰宅。
時間はかかるかもしれないけど、いつか人との暮らしが快適なことを知ってもらいたい。
ストレスで毛を毟る
みぃたんが気に入った棚の上に段ボールハウスを新築しました。
しばらくは様子をうかがっていましたが、すぐに気に入ってくれたようです。
そんなみぃたんですが、毎晩の夜鳴きは相変わらずなくならず、ついにはストレスから自分の毛を毟るようになってしまいました。
獣医さんに相談して、精神安定剤を処方してもらうことに。
このお薬が効いたのか、夜鳴きは徐々に減少していき、毛を毟る行為も徐々になくなっていきました。
みぃたんにとって、人との生活は苦痛でしかないことや、楽しみや幸せがないことを考えると「この子は外で暮らしていた方が幸せなんじゃないか…」という考えが頭をよぎります。
↑後脚が丸出しになるくらい段ボールの中ではリラックスできているのだと一安心
確かに今は外にいる方がみぃたんにとっては幸せなのでしょうが、飢えや渇き、暑さや寒さ、怪我や病気、そしていずれは老いてボロボロになる未来が待っています。
↑ご飯を食べようとしているけど、人と目が合って警戒中
お外で暮らす子達がどんなふうに最後を迎えるのか、保護猫ボランティア団体を通して、その過酷さや壮絶さをたくさん見てきました。
↑見ないふりをしてカメラだけ向けていると出てきた!
「みぃたんを幸せにして欲しい」という思いから、託してくれた人がいること。
今は辛いかもしれないけど、いつか必ず楽しいこと、幸せに感じることが増えていくから、そのためにもみぃたんと一緒に頑張ろうと、今はそう思うことしかできません。
↑お皿の中にはお気に入りのカリカリが入っています
みぃたんが環境に慣れて毛むしりがなくなってきたら、また人馴れ訓練を再開していきます。
挨拶はシャー!
みぃたんのストレスが少しでも解消できるよう、大きな爪とぎを購入しました!
他の猫達もすぐに使い始めていたので、きっとみぃたんも気に入ってくれるはず。
夜中に下に降りてきているのは知っているので、その時に使ってくれるとイイな。
そんなみぃたんですが、ご飯をデリバリーするために近づくと必ずシャー!のご挨拶をしてくれます。
2日目のシャー!
3日目のシャー!
何日経っても取り合えずシャー!
夜中に段ボールハウスを下に落として、お家がないけどシャー!
手を差し出すと相変わらず強烈なパンチやガブが飛んでくるので、しばらくは無関心なふりを続けながらひたすらご飯をデリバリーし続けました。
初めて手から食べてくれた
みぃたんが我が家にやってきて1ヶ月以上が経った頃。
変化は突然でした。
何となくおやつを差し出してみたところ、なんとこの日初めて人の手から食べてくれたのです!
過去のトラウマから、人の手から食べ物を断固拒否していたみぃたんにとって、これはとても大きな一歩でした。
それから、毎日おやつをあげ続けることにしました。
最初は必ず強烈なパンチとガブが飛んできますし、おやつを食べてくれない日もあります。
油断すると、指ごといかれる危険性もありこちらも常に緊張状態のおやつタイムです。
人馴れに必要な「美味しい」を人から貰えるという経験の積み重ねは、みぃたんとの距離を縮めていくキッカケになります。
よそ見をしている間に、初めてお触り!
一歩間違えると本気で噛まれて病院送り必須なので、かなり緊張しました…!
そして、何日かおやつをあげ続けていると…
指からも食べられるように!
最初は本当に怖かったですが、ガブもせずに指に乗せたおやつをペロペロと食べてくています。
餌やりさんに抱っこをせがむくらい甘えん坊だったみぃたん。
いつかまた人を信じてくれるようになるまで、根気強く地道に頑張ります。