今回、我が家にやってきた保護猫は、過去のトラウマにより人を信頼できなくなり、凶暴化してしまった子です。
元飼い猫で触ったり抱っこしたりできていた子だったのですが…怖い経験をしたことで、人を信頼することができなくなってしまいました。
人を信頼できない猫
仔猫2匹が無事に正式譲渡となり、しばらくは預かりは増やさずおむたの人馴れ訓練に集中しようと思っていた我が家。
そんなところに、とある事情から行き場がなくなってしまった子が保護されました。
元飼い猫で人馴れしていて、触ったり抱っこもできる…ということで、預かることにしたのがこちらの『みぃたん』です。
5歳の男の子。
抱っこもできるなら、比較的早く譲渡先も決まるだろう…と思っていたのすが、
手を伸ばしただけで本気の猫パンチと噛みつきが飛んでくるくらい、かなり攻撃性の強い子でした(汗)
元々は人と触れ合えていた子が、どうしてこんなことになってしまったのか…。
手で触ろうとすると穴が開くので、取り合えず孫の手でナデナデしてみましたが、孫の手に対しても本気噛み!
無機物に対しての攻撃が無意味だと悟ったものの、とても嫌そうな顔をしています。
瞳孔が開き、緊張状態なのが分かります。
とにかく人をまったく信頼していないという気持ちが、その表情からすごく伝わってくる。
今回、我が家にやってきたのはそんな子でした。
段ボール破壊職人
ハンストが頑固だという前情報があり、覚悟していたのですが…半日でご飯を食べてくれました。
触れない子なので、自力で食べてくれたことににまずは一安心。
環境が変わったこと、大嫌いな人間が近くにいることでかなりのストレスなのか、段ボール破壊活動もなかなかのものです。
せっかくの戸建てがバラバラです…。
みぃたんがトイレにおこもりしているタイミングでリフォームしましたが…
これもすぐボロボロのされてしまいました(涙)
人を拒絶する理由
みぃたんは、人の手から差し出された食べ物はたとえ大好きなものであっても頑なに拒否して食べようとはしません。
これはとても困ったことでして、猫と仲良くなるための一番最初のツールが使えないということです。
でも、食べようとしないのには理由がありました。
元飼い猫のみぃたん。
数年前に飼い主さんが引っ越しをして、みぃたんは置いて行かれてしまいました。
防護手袋をはめた手を伸ばすだけで強烈なパンチ!
それからは餌やりさんにずっとご飯をもらって生きてきたのですが、最近になってその場所が餌やり禁止となってしまったのです。
そこから一度保護され、別のお家へと行くことになったのですが…
パンチの後は本気噛みが飛んできます!
そこでご飯を食べない様子を心配したお家の人が、みぃたんが嫌がるであろう方法でご飯を食べさせていた経緯があります。
その後、そのお家からは網戸をぶち抜いて脱走。
攻撃が落ち着いたところでナデナデするもすごく嫌そう…
2週間後になんとか捕獲され、我が家にやってきたときにはすっかり凶暴化してしまっていた…というわけです。
数日間、無理やりご飯を食べさせられたせいなのか、脱走中に外で何か怖い思いをしたのか…実際のところ理由は分かりません。
しかし、そのお家では抱っこもできていたみぃたんが、手を差し伸べただけで激しい攻撃を繰り返してくるようになってしまったのは事実です。
人を信頼していないのは顔を見れば明らかで、この子が心に傷を負っていることが伝わってきました。
一度閉ざされた心を開くには…
その後も家をボロボロにしつくされたので、完全新築になったみぃたんのお家。
この時点で我が家にきてから10日経っていますが、攻撃性は1ミリも変わらず。
でも少しだけ表情が和らいだような感じはします。
でも、まだまだ人間のことは大嫌いなので「寝てるのかな?」とそっと覗くと、すぐに目を開いてこちらを警戒します。
隣の部屋からみぃたんの様子を伺っていると…みぃたんもじっとこっちを見つめていますが、その表情は不信感でいっぱいです。
なんとか糸口を見つけようと、日々防護手袋でナデナデを続けていますが、最初は必ずきついパンチとガブが飛んできます。
でも、耳の近くを撫でると少し違う反応が見えた瞬間がありました。
もしかして、ここは気持ちいいって思える場所なのかも…!?
と、思ったけれど、すぐにそっぽを向かれてしまいました。
譲渡するには当然ながら人馴れさせる必要があるのですが…これは時間と根気がかなり必要そうです。
一度、人を信頼できなくなってしまった子。
いつか心を開いてくれる日は来るのでしょうか…。
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